5月

©エドワード・レビンソン

野菜花壇から

すっかり緑になった野の真ん中に、ぽっかりと耕されたばかりの黒土。その中には種が眠っています。にんじん、インゲン豆、キュウリなど。少し緑色に色づい ている土は、きゅうり、なす、トマトの苗。ジャガイモの種を植えたのは、一月前。もう葉が茂っているので、葉の間引きをした。
タマネギが食べ頃になり、収穫して、茎を案で壁につるして乾燥させている。壁のアクセサリーだ。
毎日の食卓には、相変わらず、レタス、サヤエンドウ、グリンピース、せり、
蕗など。繊維質いっぱいなので、よくかんで気を付けなくては。



野の恵

今年もまた、ヨモギや柿の若葉を天ぷらに。栽培している椎茸も採れるとすぐに
焼いてレモン汁をかけてたべる レモンは地元産。
三つ葉も野生している。茎が太くて香りも強い。お味噌汁の実にぴったり。
からすのえんどう、擬宝珠の柄、食べられる草は野原にたくさんあるけれど、
毎食食べる気にはならないのは、人間が人間化されているからでしょう。


©エドワード・レビンソン




©エドワード・レビンソン


中学生や高校生の皆さんへ。
ジュニア版ベジタリアンの文化誌 no.4

あなたのお母さんは今お元気でしょうか。家事や仕事で体が疲れていませんか? あなたが心配をかけるために心が疲れていませんか? お母さんを、そしてもちろんお父さんやその他の家族を大切にしましょうね。 
実は私たちにはもう一人のお母さんがいます。私たちすべての生物を生んでくれた地球です。私たちは人間のからだから生まれてきたのだけれど、その人間は地 球から生まれてきたのです。地球お母さんは、私たち一人一人個別のお母さんと区別するために、「ガイア」と名づけられています。どこの国でどんな種に生ま れても、私たち全員に共通のたった一人の母親は「ガイア母さん」なのです。 ガイア母さんは今、あまり元気ではありません。もしかしたら病気かも知れませ ん。なんていうと驚くかもしれないけれど、ガイア母さんは汚れた空気を吸わされ、汚れた水を飲まされ、皮膚である大地を削り取られ、髪の毛である木々を切 り倒され、瀕死の状態で苦しんでいるのです。泣き声や悲鳴が聞こえてきませんか? 大切なガイア母さんをこんな目にあわせているのは誰でしょう。それは私 たちの一人一人なのです。そしてこのことは「環境破壊」という言葉で表されます。 
私たち人間は、ガイア母さんすなわち地球が生み出してくれたものを食べていますよね、穀物や野菜や、果実や木の実、そして海草など。けれどももっとたくさ んのものを食べたいと願った人間は、動物や魚を殺して食べたり、加工食品を発明して食べたりするようになりました。人口も増えたし、自然のままになる食物 だけでは足りなくなったのかも知れません。けれども無理にそのような食物を、しかも大量に作り出すためにガイア母さんが痛め付けられているのです。 
農薬を撒いて大地を汚し、穀物や野菜を効率よく作る。すると大地はもちろん、地下水も清浄ではなくなるし、第一そうやってできた食べ物はもはや清いもので はなく、それを食べる人間の体も病に冒されます。動物を育て、肉を作り出すための牧場や工場を建設するために豊かな山や森が破壊されます。人間が文明に 頼った便利な生活をするために、たくさんのガスや電気を使い、ゴミを出しそれを燃やしたり埋め立てたりして、大気や川や海や大地の環境を悪くしているので す。それから個人を超えたところでは、原発や核戦争のためにガイア母さんは傷付けられ、たくさんの生き物が死んでいっています。 
未来世界の「風の谷」に住む少女ナウシカは、今は滅びた過去の文明が残した毒から人々を守って生きています。その小さな村では、畑を耕して穀物やぶどうを 作り、果実酒を飲み、栄養豊富なチコという実を食べ生きています。ガイア母さんが、健康で生き生きと(ベジタリアンという言葉の語源)長生きをするために は、私たちも一人一人がナウシカとなって、環境を守るために毎日の暮らしの中で、平和に清く暮らす努力をしなければならないのです。


 大人の方は「ベジタリアンの文化誌」や「ベジタリア ンの世界」、「ベジタリアン宮沢賢治」を読んで下さい。本のページへどうぞ。
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©エドワード・レビンソン


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